仕事風景(ユニットの食事介助編)

続けてアップします ユニットの上嶌です

職員の仕事風景ということで、日常の食事介助の場面を紹介したい
と思います

食事介助ということを、専門的に考えずにシンプルな言葉で考えて
みると「食べる」「食べさせる」ということになりますが・・・
実際はそんなに単純なことではなく、「食べる」ということが人間が
人間として生きていく上でいかに大事なことか、その「食べる」ことに
関わるこの「介護」ということがいかに責任のある仕事かということが
よく分かります

介護に携わっていない知り合いの人と介護の話をすることがあるの
ですが、その時に
「食べさせてもらえるんやで、楽とちゃうか」
「口に入れて、食べてもらったらええんやろ」
というような返答をもらうことがありますが、

食事へのこだわりや食卓のあり方というのは生きてきた人生によって
人それぞれに違いますし、
認知症や進行性の難病、さまざまな疾患によってだんだんと飲み込み
ができなくなっていくケースもたくさんあります
どんなに気をつけていても「誤嚥」のリスクは消えません
それらのことをふまえて、一人ひとりに合った食事(介助)を提供する
というのはとても難しいことです

写真はストローでジュースを飲んでおられるところです
9月頃の写真です 時間は晩の8時過ぎでした

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この方は春過ぎからの体調不良でだんだんと食事ができなくなり、
一口二口を食べるのが精いっぱいという状態が続いていました。
そこで担当職員が毎日のようにご本人の好きそうなもの、食べられ
そうなものを買いに行き、ちょっとでよいからという気持ちで介助を
続けました
そのような支援を続けていくことで、ご本人の食事への意欲が少し
ずつ戻ってきて、自らストローでジュースを飲むことができた
という写真です
この時は1杯のジュースを飲むのに何十分もかかりましたが、それ
でも自分で飲むことができたという事実にお互いが喜びを感じ、
たまたま別件でそこにいた僕が思わず写真を撮ったという瞬間です
この方は今、少量ではありますが自力で食事をされています

加齢に伴い体力が低下したり病気が進行するという高齢者介護の
現場では、いろいろ工夫をしたり考えてみても「うまくいかない」と
いうこともたくさんありますが、それでもその人のために地道に努力
を続ける介護職員はカッコいいなーと思います(^o^)

2015/12/9 更新